アークジェット推進機
化学援用低電力アークジェット推進機
小型人工衛星の軌道･姿勢制御用アークジェット推進機(電気推進の一種でプラズマを直流放電により生成･加熱後ノズルを介して運動エネルギに変換することで推力を得る電熱加速式推進器)の従来ない小型化･省電力化（100W程度以下）を目指している．放電エネルギーに推進剤の化学反応生成熱（例えば水＋アルミ微粒子など）を重畳させることで，低電力下における高性能化を狙う.
超小型小電力マルチプラズマジェット推進機
超小型人工衛星の軌道･姿勢制御用アークジェット推進機(電気推進の一種でプラズマを直流放電により生成･加熱後ノズルを介して運動エネルギに変換することで推力を得る電熱加速式推進機)の従来ない小型化･省電力化を目指している．既に1～10Wの微小電力で安定作動する3x3および6x6マルチ推進器を開発し，比推力約100secを確認している．更なる高性能化に向けて内部のプラズマ流ならびに加速機構の詳細について数値シミュレーションおよび実験的検証を重ねている．これらの結果を踏まえて，最適な推進機の実現を目指している.
変わった推進剤を使用した低電力アークジェット推進機
アークジェットで使用される燃料の多くは有毒性のヒドラジンなどを用いられている．私たちの研究室では無毒性で室温で安定な液体を用いたアークジェットの研究を行っています．水や酢酸，HFE(フッ素系溶液)，過酸化水素，砂糖水を推進剤としたときのエネルギーを解析を行い，それをもとに実験を行っています．特に高評価を得られたのがHFE（フッ素系溶液）である．溶液の濃度によって性能は変化するが，20%の溶液の時，一番高い性能を発揮した．これらの結果を踏まえて，さらに最適化した安定な推進剤の実現を目指している．
