教育方針Education Policy
「もの作り」の面白さを知り、自ら考えて行動する人、
工学的センスを持った人材を育成
- 先端科学技術の幅広い分野の課題に自ら問題意識を持つ
- 自主的意見を持ち、自己表現できる能力を養う
- 豊かな人間性を兼ね備え、国際社会で活躍し得る人材の育成
高速な航空機や宇宙まで飛ぶスペースプレーンの開発、スペースステーションや月面基地計画などの宇宙開発プロジェクト、宇宙空間観測や惑 星探査も盛んに行われている現代では、これらの科学技術が私たちの日常生活に深く関わっていて、社会生活や文化向上に不可欠なものとなっています。
しかしながら、航空宇宙の科学技術発展のすべてが順風ではありません。巨大な開発費用を要し、国際協同や国際競争の難しさ、そして技術 的失敗や事故などのリスクもあり、経済的、技術的な難問も山積しています。これからの先端技術開発では、地球・宇宙環境に調和した、より高度な航空宇宙技術の発展が人類に夢を与えなければならない時代です。

航空宇宙学はあらゆる理工学の集大成の応用であり、技術立国として生きる日本にとっては、知識と技術の積み重ねと技術開発が強く望まれます。その意味で21世紀の技術発展を担う若い人材の教育は非常に大切なものであります。

このような観点から航空宇宙学科航空宇宙学専攻は、幅広い理工学の素養と豊かな人間性を兼ね備え、航空宇宙分野のみならず幅広く国際社会で活躍し得る人材の育成を目標としています。そのために、幅広い分野の課題に自ら問題意識を持ち、その問題に主体的に取り組み、自らの思想を培いながら解決する能力を養う教育を実践します。航空宇宙学科航空宇宙学専攻の専門教育プログラムでは、次のような特色をもった課程を設定しています。
(1)基礎課程では、コンピュータ関連科目を配した情報技術教育、航空宇宙学の基礎となる物理学・数学科目及び複数教員が参加して行う少人 数制ゼミナール科目に力点を置きます。
(2)専門課程では、工学技術者として不可欠な設計製図、実験、航空宇宙英語などの共通科目と興味や進度に応じて選択できる、航空工学、宇 宙工学及び宇宙環境科学分野にわたる
科目があります。
(3)応用課程の実験科目として、飛行機、ロケットや衛星機器を製作して飛ばす「航空宇宙特別プロジェクト」を配置しています。この科目で は、実際にロケットや人工衛星の設計・開発・試験を学生自らが行い、打ち上げています。総まとめとしての「研究ゼミナール」や「卒業研究」 では、研究能力、プレゼンテーション能力を養います。
航空宇宙学科航空宇宙学専攻における教育理念は、「もの作り」の面白さを再発見し、自主的な学習・研究の習慣を身につけて、自主的にものごとを考え、国際的、工学的センスを持った人材を育てることを最重要テーマと考えています。